こんにちは。ハタチメモです。
今回の記事では「金持ち父さん貧乏父さん / ロバート・キヨサキ」を読んでみて、重要だと思ったことを自分なりにまとめてみました。
名著と名高いこの本が気になっているけど、分厚い本を読む時間はない…と思っている方はぜひこの記事を読んでみてください。

惹き込まれる導入部
きっとこのブログに辿り着いた方は投資家にとって名著と名高い「金持ち父さん貧乏父さん」を読むか悩んでいる方、あるいは読了後に他の人がどんな感想を抱いたのか興味がある方がほとんどだと思います。
前者に該当する方はこの本の分厚さに心配する必要はありません。なぜなら、私はこの本の最初の導入部分に一番の魅力を感じたからです。
簡単にその部分を説明すると、ロバート少年と友人のマイクは、周りのお金持ちの子供らからバカにされ、見返すためにお金持ちになる方法を必死に考えます。そして彼らが思いついたその方法とは、5セント硬貨をゼロから作ることでした。
2人の少年はこの行為が貨幣の密造という違法行為であることを知り肩を落としますが、2人はめげることなくお金持ちになるための真の方法を父に学んでいきます。
以上が簡単なあらすじとなります。
未読の方は少し面白そうだなと感じていただけたでしょうか?
この類の本では珍しい、ガッツリとした物語形式が序盤で採用されており、そのおかげでサクサクと読み進められることが大きな魅力の一つであり、名著たる所以だと個人的に感じました。

金持ち父さんと貧乏父さんとは?
タイトルにあるこの2人の父とはどういう意味なのか気になる方も多いでしょう。
これはロバートとマイク、それぞれの父親を指します。具体的には、
貧乏父さん=ロバートの父親
金持ち父さん=マイクの父親
となります。
ここで先ほどのあらすじをしっかり読んでくださった方は違和感を抱いているかもしれません。
「マイクの父が金持ちなら、マイクはなぜロバートと一緒に貨幣の密造をしたんだ?」と。
その答えは、このタイトルにある金持ち/貧乏とは現在の資産状況を指すのではなく、お金に対する知識‐ファイナンシャルリテラシーの有無を指すことにあります。
ロバートとマイクの父はどちらも高等教育機関で高い教育を受けています。つまり、2人とも頭がよく、勉強ができる優秀な人物なのです。
ただ一点両者が異なるのは、ファイナンシャルリテラシーがあるかどうかなのです。
2人の父は、ファイナンシャルリテラシーの有無が要因となって日常生活に対する考え方や仕事や家族に対する信念は大きく異なっています。
そんな考え方の異なる2人の父に育てられたロバート少年は、必然的にどちらの父が言っていることが正しいのかを常に考える必要がありました。
もちろん、どちらの父が明確に正しいということはないと思います。しかしながら、ロバート少年はことお金のことに関しては金持ち父さんの言うことが正しいと考え、従うことにしたのです。
金持ち父さんが繰り返し伝えていたこととは?
この章では、私がこの本を読んでいて印象に残った内容をごく簡単に紹介しようと思います。
①まずは自分への支払いを済ませろ
これこそがが命運を分けると金持ち父さんは繰り返し伝えています。そもそも自分への支払いとは何かというと、簡単に言えば投資に回すお金のことを指します。
金持ち父さんは自分への支払いを済ませてから、税金やローン返済に充当するお金を捻出しろと伝えています。(足りなければ稼げ!とも)
例を挙げるとすれば、「先取り貯金・積み立て投資を月3万する」と決めたら、家計が苦しくなってもその額を変えることはしない。自分への貯金・投資を済ませた後にクレカの引き落とし額を支払う。どうしても足りなければそのプレッシャーに背中を押してもらい稼げ。
というスタンスをとることを金持ち父さんは推奨しています。
②若い内にトライしろ
金持ち父さんはお金に関するメリハリや行動力を特に大事にしています。「働く多くの人はお金のことになるとひどく臆病になってしまう」「お金持ちになりたいという目標を叶えるならば、他の人と同じように臆病ではその先で大金は掴めない」と金持ち父さんは言います。
だからこそ若いうちにトライしろとも伝えています。
「若い内であれば例えお金を全て失っても立て直す時間がある。投資すべき所には金を使え。」
③学校は会社で働く人間を育てる場所だ
金持ち父さんは現代社会の構造が生み出す凝り固まった労働者思考の問題点についても指摘しています。学校が教えてくれる教育はどれも会社で働く人間を育てるものであり、そのようにプログラムされていると言います。
確かに学校ではファイナンシャルリテラシーについてや経営者としての在り方といった内容については、基本的に教えてくれません。
そして、一生懸命に勉強して高い教養が身についたとしてもそれが必ずしも豊かな生活へ結びつかないことはロバートの父(貧乏父さん)を見ても明らかです。
貧乏父さんは決して給料が低いわけではなく、むしろ平均よりも圧倒的に高い給与を会社からもらっています。しかしながら、毎月何かしらの請求書に追われており、それらへの支払いを終えると手元に残るお金はわずかしか残らないという問題点を抱えています。
金持ち父さんの指摘は確かに現在の日本社会にもあてはまると私は考えています。その最たる例が、学生時代は一生懸命に勉強に打ち込み、晴れて医者となり大金を稼ぐようになった人が、いともたやすく不動産投資詐欺に巻き込まれることです。
これは、自身の専門分野への学術知識は学校で教えてもらったとしても、ファイナンシャルリテラシーに関しては無知同然の状態だからだと言えるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。この記事を読んで少しでも気になった方はぜひご自身で本を読んでみてください。金持ち父さんの伝えたいことは全てそこにあります。
私はこの本を読了して名著と呼ばれる理由をひしひしと感じた一方で、
「なかなか日本人には馴染みにくい考え方をしているな」という感想を抱きました。
具体的には、ある程度のお金持ち(1億円未満程度)になるには、金持ち父さんの指摘することまで頑張る必要はないのかなと個人的に思いました。
つまり金持ち父さんのやり方はトップオブトップの金持ちを目指す人にとっては模範解答ではあるけれど、万人に適したやり方ではないなという印象を抱いたということです。
金持ち父さんは確かに投資家に求められる重要なマインドを教えてくれます。
しかしながら、”出来ること全てに全力で取り組む”、”ひたすら実践と行動あるのみ”、”不動産を中心に話を展開している”など、お金を得る簡単な方法を教えてくれているわけではありません。
他にも、投資信託の評価が低いことやIPO株などをメインにおすすめしてることが自分にそう感じさせたのかも知れません。
しかし、これがお金持ちになるために必要な通り道であり、それを行うだけの胆力や度胸、勇気がないとその高みにはたどり着けないという現実の厳しさの表れなのかもと考える自分もいます。
何にせよ、この本を読めば今までとは違うものの見方に気づけるかもしれません。既に投資や不動産に興味を持っている人にとっては頷く箇所も多いだろうし、初めてこれらの情報に触れる人は新たな視点にきっと出会えるでしょう。
本稿の冒頭でも紹介した導入の部分と後半の「実践の書‐スタートを切るための10のステップ」だけでも、ぜひ目を通して見て欲しいと思います。

あとがき
最後までご覧いただきありがとうございました。
今回は名著「金持ち父さん貧乏父さん」をご紹介しましたが、他にも「ウォール街のランダムウォーカー」を既に読んでいるので、そちらもいつかご紹介したいと思います。
それでは、また別の記事でお会いできることを楽しみにしています。
